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認定看護師・専門看護師になるには

認定看護師、専門看護師に興味があります。

 そもそも、どんな違いがあるのでしょうか?

 「認定看護師」、「専門看護師」は、日本看護協会による資格で、いずれも実務経験5年、そのうち専門分野での経験が3年必要です。
 双方とも、専門分野において熟練した看護技術と知識を活かし、より高い看護実践ができると認められた看護師のことをいいます。
 しかし、大きな違いは、看護の対象です。

 「認定看護師」…臨床現場で高い看護技術を実践する看護師。
         「集中的なケア」業務
         「救急看護」「透析看護」「新生児集中ケア」など

 「専門看護師」…患者さんと、その家族を含む周囲への幅広いケアと、円滑に治療を行うために率先して支持を与える看護師。
         「看護ケア」業務
         「がん看護」「精神看護」など

 それぞれの専門分野における役割や仕事にも違いがあり、まず自身が目指す目的をきちんと整理する必要があります。


それぞれの分野とは、どんなものがありますか?

 2016年1月現在

 認定看護師…21分野
 救急看護、皮膚・排泄ケア、集中ケア、緩和ケア、がん化学療法看護、がん性疼痛看護、訪問看護、感染管理、糖尿病看護、不妊症看護、新生児集中ケア、透析看護、手術看護、
 乳がん看護、摂食・嚥下障害看護、小児救急看護、認知症看護、脳卒中リハビリテーション看護、がん放射線療法看護、慢性呼吸器疾患看護、慢性心不全看護


 専門看護師…11分野
 がん看護、精神看護、地域看護、老人看護、小児看護、母性看護、慢性疾患看護、護急性・重症患者看護、感染症看護、家族支援、在宅看護


認定看護師や専門看護師になるには?

 まず、特定の認定されている教育機関へ入学試験を受け入学し、一定の教育を受けることになります。
 学校は、日本看護協会の各都道府県支部で行っているものと、看護系大学の付属センターで行っているもとがあります。
 いずれも入学の条件としては、看護師免許取得後、実務研修が5年以上あり、うち3年以上は認定看護分野の実務研修が条件で、入学試験に合格しなければなりません。

 認定看護師は、特定の教育機関に6ヶ月通った後、認定審査を受け「認定看護師」になってからも5年ごとに審査・更新します。
 また専門看護師は、さらに2~3年教育機関に通った後、認定審査を受け「専門看護師」となってから、認定看護師同様に5年ごとに審査・更新します。


入学試験は、どんな試験内容なんでしょうか? 難しいですか?

 
 試験の内容は、それぞれの学校によって違いますが、筆記試験・小論文・面接を実施しているところが多いようです。
 学校は、すべて定員制なので、定員割れでも合格基準に満たない場合は、不合格になります。
 また試験日、試験方法、入学試験にかかわる費用も、それぞれの学校によって異なります。

 入学試験の合格率も、受験する学校や分野によって異なります。
 過去に受験したことのある人によれば、競争倍率が約4倍になるところもあるそうです。
 従って、自身の希望する学校の情報収集を十分に行い、傾向と対策を備えることが必要です。


学校に通うとなると、通常の業務は、どうなるのですか?

 
 通学ということになりますので、もちろん授業は平日の昼間に行われます。
 ですから、看護師として病院へ勤務しながら通学というのは、難しいのが現状です。
 教育機関によっては、週末の2日間に集中して授業を行うところもありますが、通勤シフトや勉強時間確保などの調整をしながら通学ということになります。
 多くの人は、休職あるいは病院の支援制度により、受講期間中は「出張扱い」として病院に在職したまま、資格取得に取り組める病院もあります。

 資格取得までは、本来の収入が減り、経済的にも時間的にも厳しいことになります。。
 さらに専門看護師の資格取得となれば、数年間わずかな収入の上に学費が重なるため、自力で資格取得をすることは、かなりの経済的な余裕がないと厳しい状況になるでしょう。


学費は、どのくらいですか?

 認定看護師・専門看護師の資格取得のためにかかる「学費だけの費用」としては、およそ100万円近くかかると言われています。

    ①入学試験受験料 約 5万円
    ②入学金     約 5万円
    ③授業料     約50万円~70万円
    ④実習費     約10万円
    ⑤認定審査費用  約 5万円
    ⑥認定費用    約 5万円

また、「学費以外の費用」として考えられるのは、以下の通りです。

    ①引っ越し費用
    ②家賃
    ③宿泊費
    ④交通費
    ⑤参考資料代、文献コピー代
    ⑥パソコン、プリンター、ソフト代

 資格取得までに収入がないことを考えると、学費にかかる費用のほか、入学後の生活に伴う費用も含めて、しっかりと準備しておかなければなりません。


相当な費用が必要なんですね。自己負担を軽減する方法はないのでしょうか?

 
 そうですね。
 病院によっては、在学中の給与支給、授業料や家賃の一部助成があったりと資格取得への支援制度があったり、各種奨学金を利用することで自己負担を軽減できます。
 そのような制度をうまく利用して、資格試験に集中できる環境を整えましょう。


準備は、どうしたらよいですか?

 まず、認定看護師になるには、

    ①看護師の資格を保有していること
    ②看護師の実務経験が5年以上あること
    ③そのうち3年以上通算で専門分野での看護経験があること

 でした。
 次に、どんな看護分野を専門にするかと決めます。
 その上で、どの教育機関に通いたいか、上司に相談、病院の支援制度や奨学金制度などの確認を行います。

 看護分野の決定、教育機関の決定をしたら、学校への願書提出の準備をします。
 入学試験は、毎年5月に行われますが、すぐに受験できるものではありません。
 願書提出までには、多くの時間が必要になります。なぜならば、応募するための書類を作成・提出しなければいけないからです。
 


願書提出には、どんな書類が必要ですか?

 まず、病院にお願いする書類としては、以下のものが必要です。

    ①推薦書
    ②勤務証明書

 現在の病院での実務期間が満たない場合は、過去に勤務していた施設への連絡も必要となります。

 次に、自分で用意する書類です。

    ①入学願書
    ②履歴書
    ③実務研修報告書
    ④事例等要約
    ⑤志望理由書
    ⑥受験票・写真・入学検定納入票

 これらの他に、看護事例報告書など作成に時間のかかる書類が必要となりますので、早目に準備を進めましょう。


受験対策は、どのように進めたらよいでしょうか?

 筆記試験では、択一式、記述式、小論文があります。
 各教育機関によって特徴がありますので、過去の試験問題の傾向をつかむ、身近に受験したことある人からの受験対策などアドバイスをもらうこともおすすめです。
 過去の試験問題が入手できない場合でも、焦らず、募集要項に記載されている出題範囲をしっかり勉強しておきましょう。

 次に面接ですが、面接のポイントは「志望動機」です。
 これはどこの教育機関でも聞かれるものです。
 「なぜ認定看護師になりたのか」、「認定看護師になって、どんな看護がしたいのか?」、「この教育課程で何を学び、何を身についけたいのか?」と具体的に
 自分の言葉でまとめ、面接時に伝えられるようにしておきましょう。


資格取得するメリット、またデメリットはありますか?

 まず、メリットについてあげてみましょう。

    ①看護師や他部署への指導・教育ができ、院内の活動範囲が広がる
    ②昇進、給料のアップ
    ③夜勤勤務が減ったり、免除されることが多い
    ④自己のスキルアップ、現場での信頼を得られる

 次に、デメリットについてです。
 
    ①取得や更新に費用がかかる
    ②夜勤から外され、給与の減少になる
    ③業務が増加し、多忙を強いられる


 認定看護師になるには、デメリットもありますが、認定看護師として仕事のスキルアップもでき、より満足して働くことができれば、
 認定看護師を目指すことは、とても大きいメリットと言えるでしょう。

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