7年間、血液内科で働いてきた看護師の経歴
私は28歳、7年目の看護師です。母子家庭であり、母の「手に職を」という言葉で看護師になりました。入職から退職するまで、大学病院の血液内科病棟勤務でした。内科病棟にも関わらず、重症患者や人工呼吸器管理の患者を看ることも少なくない病棟でした。
1年目
つらい看護学生生活から卒業し、看護師として働き始めます。希望は小児科でしたが、配属されたのは聞いたこともない血液内科病棟。しかも噂では「内科で一番忙しく、一番怖い先輩たちがいる病棟」とのこと。不安でいっぱいでした。そして本当に怖い先輩ばかりでした。指導の先輩にやさしい人がついた日は、その日一日ラッキーデー。同期4人で、ほぼ毎日「辞める時はみんなでやめよう。抜け駆けはなしだよ」と言い合って、毎日励ましあいながら頑張りました。血液内科は白血病や悪性リンパ腫などの患者さんが抗がん剤治療や骨髄移植を行う病棟で、とても多くの知識・高度なスキルが必要とされるため、毎日夜中まで勉強をしました。
次の日が休みの場合は、先輩の文句を酒の肴に、同期と朝まで飲みあかしました。
2年目
2年目になると先輩達の目は1年目の新人に注がれるため、ノーマークになり、気持ち的に少し楽になりました。しかし患者の命がかかっている仕事なので、わからない事や調べていない事があると怒られたので、1年目の頃と変わらずに予習・復習の毎日でした。2年目になってすぐに妊娠発覚し、退職しようか迷いましたが、シングルマザーとして育てることになってしまったため、産休後に復帰。情けない・恥ずかしいという気持ちはありましたが、生きていくため・子供のためと必死に働きました。
3年目
委員会・学生指導を任されるようになりました。委員会は病棟スタッフ誰もが嫌がる感染防止委員になってしまし、普段の業務以上に委員会の仕事が大変でした。感染防止についての勉強会を計画したり、実技指導をしました。この経験から日常生活でも感染防止に力を入れるようになり、部屋中アルコール消毒剤だらけに。そのおかげか、まったく風邪をひかなくなりました。学生指導は、とても面白く、良い経験になりました。学生に教えるには、自分自身しっかりと理解している必要があるため自己学習に励むきっかけとなりました。また、学生ひとりひとりの個別性に合わせた指導や関わりをすることが重要で、学生の成長を通して自分自身の成長につながったと考えます。